世界保健機関は、2021年に「Guidance on community mental health services: Promoting person-centred and rights-based approaches (地域精神保健ガイドライン ー本人中心の権利に基づくアプローチ)」を公表しました。
この本には、世界中からの入院によらない支援方法、本人の意見を優先した支援が詰まっています。
病院中心とした治療はみなおすことが必要です。
是非、読んで下さい。
世界保健機関は、2021年に「Guidance on community mental health services: Promoting person-centred and rights-based approaches (地域精神保健ガイドライン ー本人中心の権利に基づくアプローチ)」を公表しました。
この本には、世界中からの入院によらない支援方法、本人の意見を優先した支援が詰まっています。
病院中心とした治療はみなおすことが必要です。
是非、読んで下さい。
大フォーラムに協力しててくれている、茨城青い芝の会は、結成60周年を記念して、『大いなる叫び』を出版しました。
購入問い合わせ先は、事務局・早坂(dorikamukun0222★yahoo.co.jp)まで!(★を@に変えてください)
●『大いなる叫び』もくじ
一 茨城の障害者運動の出発から青い芝の会の活動
二 元気に地域で自立生活をしています
三 私の半生
第二章 閑居山マハラバ村
一 マハラバ村の共同生活
二 マハラバ村
三 閑居山から茨城の生活が始まる
四 マハラバを生きる
第三章 障害者解放運動と福祉政策の戦後史
一 青い芝の考え方・優生思想との闘い
二 行動綱領と私
三 沼尻好夫の六五歳介護保険問題との闘い 障害者の地域生活を進める会
第四章 現代に強められる優生思想
一 障害者と優生
三 津久井やまゆり園事件と蔓延する優生思想
四 新型コロナウイルス問題と命の選別
五 戦争と優生思想
第五章 共生者から見た茨城青い芝の会
私からみた里内龍史くんと茨城青い芝の会
茨城青い芝の会との出会い、そして優生政策への闘いへ
「水平社宣言」と「行動綱領」
和尚・大仏尊教氏から教わったこと
折本昭子さんと沼尻かつ江さんの思い出
障害者に学べ
第六章 これまでのおもな活動 編集者編
一 水戸事件をたたかう
資料 「恋愛・結婚・性」補稿
社会科学としての労働
あとがき
編集後記
国民民主党の「尊厳死」法制度化方針をめぐり、1月4日に、公開質問状を、国民民主党に送付し、
1月28日に国民民主党政務調査会からの回答をいただきました。
そしてわたしたちは、この回答に対する声明を、2月22日付で発表しました。
◇国民民主党からの回答に対する意見表明
2025年2月22日
1月4日に送付した私たち7団体による国民民主党への公開質問状(『尊厳死』の法制度化を進めようとする貴党の方針についての公開質問状)に対して、1月28日付で国民民主党政務調査会から回答をいただきました。回答を頂いたことにつきましては、感謝いたします。 しかし、昨年10月12日の玉木代表の発言=「社会保障の保険料を下げるためには、われわれは高齢者医療、とくに終末期医療の見直しにも踏み込みました。尊厳死の法制化も含めて。・・・」などとの関係については、一言の説明もありません。また、「尊厳死・安楽死」を肯定する考え方は、病者・障害者・高齢者を「生産性のない社会のお荷物」と否定する優生思想そのもの、と私たちが指摘したことにも、触れられてはいません。そして、私たちが求めた話し合いの場の設定についても、回答はありませんでした。
他方、この回答を読んで、改めて、国民民主党の思考の危険性を強く感じています。この点について、以下、述べていきます。
○「人生会議」の誤解釈
回答では、
「国民民主党は2024年衆議院選挙公約において、法整備も含めた終末期医療の見直しの項目として、『人生会議の制度化を含む尊厳死の法制化によって終末期医療のあり方を見直し、本人や家族が望まない医療を抑制します』と掲げています。」
「尊厳死の法制化については自分の送ってきた長い人生の最期をどのように送るのか、究極の意思決定の支援の在り方を制度化していくという位置づけと考えています。例えば、本人が延命治療を望まないとしても、最期を迎えるにあたって本人もそれまでの意思と違う発言をするなどし、結果として延命も含め本人が望まない治療になってしまうかもしれません。そうならない為にも、いわゆるACP(アドバンス ケア プランニング)等の家族会議のような仕組みを位置づけ、尊厳死を制度化し納得のいく最期を迎えられるようにする必要があります。」
と書かれています。
これは、厚生労働省の掲げる「人生会議」の内容の誤解釈、誤認識であると考えます。
通称「人生会議」と呼ばれるものの元となったのは、2018年3月14日に厚労省が発表した、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」の改訂版です。この改訂のポイントの説明の中で、厚労省は次のように記述しています。
「心身の状態の変化等に応じて、本人の意思は変化しうるものであり、医療・ケアの方針や、どのような生き方を望むか等を、日頃から繰り返し話し合うこと (=ACPの取組)の重要性を強調」
また、2007年に発表された厚労省の同ガイドラインについても、「医師等の医療従事者から適切な情報提供と説明がなされ、それに基づいて患者が医療従事者と話し合いを行った上で、患者本人による決定を基本とすること」と記述されています。
厚労省のガイドラインだけではありません。 2018年に東京都下の公立福生病院で透析の再開を希望した患者の意思を無視して死亡させる事件が起こりました。この裁判の和解条項(2021年)でも、「意思決定後も患者の症状変化等に応じて適宜その意思に変更がないか確認するよう努めること」などを医療機関に約束させる条項が盛り込まれました。日本透析医学会の “透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言(2020年)”も「患者・家族等との話し合いを継続し,患者が意思決定した後も,患者から意思に変化がないことを確認することが重要である」としています。
ところが、国民民主党の回答は真逆です。各種ガイドラインそして裁判が、本人の意思変更の有無を確認しつづけるよう求めているにも関わらず、国民民主党は、それを無視して、一旦延命治療を望まない意思表示をしたら、その後の変更は認めない、といった強硬なやり方を提示しているのです。
○病者の意思など「取るに足りない」と思っている
国民民主党の回答
「本人が延命治療を望まないとしても、最期を迎えるにあたって本人もそれまでの意思と違う発言をするなどし、結果として延命も含め本人が望まない治療になってしまうかもしれません。」は、つまり、重篤な患者や高齢者の意思など、「取るに足りない」、無視しても構わないということです。それ以前に示していた「尊厳死」の意思に従い「さっさと死ね」、死ぬための制度(法律)を作ろうというのでしょう。
○「生産性のない者は国家のお荷物」か!
ここで、「国民民主党 2024年重点政策」の「3. 人づくりこそ、国づくり」の中で、なぜ、「尊厳死の法制化を含めた終末期医療の見直し」が掲げられているのか、判りました。 つまり、障害や難病あるいは高齢になったら、さっさと死を選ぶことができる、「それを望む人を作ることこそ国家のため」ということなのでしょう。そうならば、それはナチスや軍国主義にも匹敵する危険な考え方ではないでしょうか。
「尊厳死・安楽死」の法制度を作り、「生産性のない者は、国家のお荷物」とする風潮が蔓延するならば、障害者も難病者も高齢者も生きていくことを否定されてしまいます。若者も、そんな社会に希望を持つことはできないでしょう。
○家族の意思による「尊厳死」も認めることになる
回答の「尊厳死の法制化によって終末期医療のあり方を見直し、本人や家族が望まない医療を抑制します」との表現については、昨年の衆議院選挙の時から批判が出されていました。「家族が邪魔だと思ったら、医療を打ち切るのか」との趣旨です。私たちの公開質問状でも、この点について触れています。
しかし、今回の回答でも、この表現をそのまま使っています。重病者などを、「国家のお荷物」と考える立場からすれば、家族の意思で死なせることは、当然と考えているのではないでしょうか。
○いのちの切り捨ては拡大する
厚労省のガイドラインは、2006年に発覚した富山県の射水市民病院での人工呼吸器の取り外し事件を受けて、合法的に医療を打ち切って死なせる方向として、厚労省が打ち出したものでした。国民民主党の回答の中にある「2005年に設立された超党派の「終末期における本人意思尊重を考える議員連盟」」は、日本尊厳死協会と組んで、「尊厳死法」の制定を目指してきた議連です。
これらの動きに対して、わたしたちは反対の意見表明と行動を行ってきました。しかし、国民民主党の方針ほど、危険な方向は、これまでにはなかったと思います。
「医療を打ち切って死なせる対象とは」という論議は、必ず「生きる価値なきいのちとは」という発想を生み出します。こうした危険な滑り坂に社会を突き落とす勢力として、国民民主党は登場しているのです。20世紀初めの優生政策と「安楽死」肯定運動が、ナチスを生み出して行ったように。また、日本の優生保護法が、遺伝性のない精神障害者への断種にまで発展し、法文上は違法な子宮や睾丸の摘出、コバルト照射まで、犯罪に問われることなく実行されたことをも、想起させます。
わたしたちは、国民民主党のいのちの切り捨てを進める政治活動を、決して容認しないことを表明します。
以上
内閣総理大臣 安倍 晋三殿
2020年1月7日
「骨格提言」の完全実現を求める大フォーラム実行委員会
私たちは、障害者権利条約(以下、権利条約)の具現化のため、2011年8月にしょうがいしゃの代表も関わって作られた「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」の完全実現を求めて行動しています。
2019年4月13日に行われた「桜を見る会」の招待者名簿について、同年4月22日に廃棄の指示をメールで送り、5月9日にシュレッダーで廃棄した、と内閣府は説明されています。4月22日に指示したことが5月9日の作業となったことについて、「空き状況や、短時間勤務で障害者雇用の担当職員の勤務時間等を調整した結果だ」と説明しています。
私たちは、こうした説明に「短時間勤務で障害者雇用の担当職員」が引き合いに出されたことについて、強い違和感と不快感を感じました。
しょうがいしゃの雇用率の水増しの次には、このような形で引き合いに出すのか、というのが率直な思いです。
内閣府のしょうがいしゃに対する姿勢を改めて問いただしたいと思っております。
内閣府のホームページには、「内閣府は、障害者施策に関する企画・立案や総合調整を担う官庁として、施策全体の基本的な計画等を定めるとともに、関係省庁及び地方公共団体などと連携し様々な施策を実施しています。」と記載されています。にもかかわらず、障害者雇用率の水増しをほかの官庁とともに行い、水増し発覚後においても、しょうがいしゃの雇用率が1.52%という外務省に続くワースト2という状態にあります。障害者雇用促進法の違法状態にあり続けているわけです。
こうした観点を踏まえ。以下の質問をいたしますので、お答えいただくよう要請します。
(1)「桜を見る会」名簿のシュレッダーによる廃棄問題について
①短時間勤務の職員は、すべてしょうがいしゃなのですか?
②内閣府は、しょうがいしゃとして雇用した職員に対して、このようなシュレッダー作業を主要に行わせているのですか?
③短時間勤務とは、週20時間から30時間の勤務のことを指していると思われます。そうすると、4月22日から5月9日まで、18日間ほどかかっていることになりますが、このことをどう説明されますか?
(2)内閣府のしょうがいしゃ雇用について、以下質問します。
①上述の内閣府という官庁の役割からして、障害者雇用率を水増しし、いまだに、大幅に雇用率未達成な状態について、どのように考えておられるのか、お答えください。
②内閣府では、雇用したしょうがいしゃの職員に対して、どのような勤務をさせているのでしょうか?
③雇用率水増し問題が発覚した以後に行われた採用試験で、内閣府に就職したしょうがいしゃのうち、すでに退職したひとはいらっしゃいますか?もし、そのような方がいらっしゃったら、退職した原因について、お答えください。
④内閣府は、しょうがいしゃの雇用率を達成するために、どのような方策を進めているのか、明らかにしてください。
(3)「桜を見る会」で、1日に5500万円もの税金を使い、飲み食いしている有様を知るとき、生活保護や最低賃金ギリギリかそれ以下の所得で生活している者の多い私たちは、強い衝撃を受けます。社会保障予算の削減を語る政府が何をしているのか、との怒りを禁じえません。
「功労があった人の表彰」と言いながら、税金を使って誰を表彰しているのか市民に知らせない、ということにも、強い憤りを感じます。
「桜を見る会」について、以下の質問にお答えください。
①「桜を見る会」の招待者を含めた実態を、市民に明らかにしてください。
②このような会を、開く必要はない、と私たちは思いますが、内閣府の見解を示してください。
以上の問題に関するご見解を、1月以内に文書でお答えください。
厚生労働大臣 加藤 勝信 殿
新型コロナウイルス感染に関する要請書
「骨格提言」の完全実現を求める大フォーラム実行委員会
新型コロナウイルス感染への取り組み、お疲れ様です。
私たちは、障害者権利条約(以下、権利条約)の具現化のため、2011年8月にしょうがいしゃの代表も関わって作られた「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」の完全実現を求めて行動しています。
新型コロナウイルス感染状況が深刻な中、しょうがいしゃの命、そして、福祉や医療で働く人たちの命のため、以下のことを要請します。
(1)PCR検査の強化を図り、希望者全員に適切なタイミングで検査を受けられるようにしてください。
私たちの仲間には、様々な持病のある方がおり、適切な診断が行われなければ、命にかかわります。にも拘わらず、ある脳性麻痺の仲間は、発熱からPCR検査を受けるまで、6日間かかりました。発熱し咳が出るなどして、二日目に保健所の紹介による病院を訪れたにもかかわらず、2回の診療ではインフルエンザの検査さえ受けられずに、6日目にしてようやく、PCR検査を受けることができました。そして、検査の結果が判るまで、さらに3日間かかり、陰性であることが判りました。
この方は、重度訪問介護を受けています。この方の介助にかかわる事業所では、多数のしょうがいしゃの介助を行っており、その中には、人工呼吸器を常時使用している方など、新型コロナウイルス感染が重症化する確率の高い方もいらっしゃいます。また、介助者への感染は、介助体制を崩壊させ、介助者の命とともに、介助を受けられなくなったしょうがいしゃの命をも危険にさらします。
検査に基づく対応が直ちに求められていたにも関わらず、このような放置状態が続いたことについて、厚労省として重大な事態である、と認識していただきたいと思います。このようなことを繰り返さないために、以下の質問にお答えください。
①この方は、1回目の診療でレントゲンを、2回目の診療でCTスキャンを取っているのですが、なぜPCR検査をすぐに実行しなかったのでしょうか。PCR検査の対象を絞り込みすぎているとの指摘もありますが、考えられることをお答えください。
②発熱6日目に検体採取を行った際に、「検査結果が出るまで4・5日かかる」と言われました。体制によっては数時間で結果が出るはずの検査がこれほど時間がかかってしまうのは、どうしてなのでしょうか。
③希望する全員に、スムーズな検査を行うべきだと考えます。そのためには、何が必要なのか、具体的にお答えください。例えば、
・検体採取
4月14日の事務連絡「新型コロナウイルス感染症に対応したがん患者・透析患者・障害児者・妊産婦・小児に係る医療提供体制について」を発出していますが、難病患者が新型コロナウイルスに感染した場合にも、適切な入院も含めた医療を受けられるようにしてください、こうした入院の場合でも、従来からの難病の保健医療を続けられるようにしてください。
(9)以上の質問と要請につきまして、話し合いの場をもってください。新型コロナウイルス感染の関係上、一部の話し合い参加者は、インターネット回線を介しての参加も認めてください。
以上
神奈川県知事 黒岩 祐治 殿
「骨格提言」の完全実現を求める大フォーラム実行委員会
私たちは、障害者権利条約(以下、権利条約)の具現化のため、2011年8月にしょうがいしゃ の代表も関わって作られた「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」の完全実現を 求めて行動しています。
6月18日付の毎日新聞は、「やまゆり園の虐待調査、コロナに乗じて闇に? 神奈川県の中止宣 言に疑問の声」と言う記事を掲載し、「5 月 18 日の県議会厚生常任委員会で、県側が「津久井やまゆ り園の検証は中間報告をもって終了」「最終報告は作成しない」と説明」したことを報じています。 取材を受けた鳥井健二・利用者支援検証担当課長は、「調査は法人に任せている。今後は前向きな議論をしていく」と答えた、としています。 私たちは、憤激を抑えることができません。
『津久井やまゆり園 利用者支援検証委員会 中間報告書』(以下、中間報告書)において、虐待の
あったことが指摘され、かながわ共同会については「法人のガバナンス体制に関する検証」におい
て問題が指摘され、神奈川県に対しては「県立の障害者支援施設の設置者としての役割意識が不十
分であり、指定管理者に障害者支援施設の運営を任せきりにしてしまう傾向があることが確認され た。」と記載されています。
鳥井課長の上記の発言は、この中間報告書の指摘を100%否定するものであり、絶対に容認することはできません。 また、かながわ共同会による調査や自己改革にまかせることなどできません。
3月16日に出された横浜地裁の判決では、2016年7月26日の植松の襲撃の動機の重要な
柱として、「本件施設の利用者とその家族、職員の言動から、意思疎通ができない重度障害者が不幸
を生む不要な存在であり、「安楽死」させるべきであると考えるに至った」と記載しています。
にも
かかわらず、判決後に開かれたかながわ共同会の記者会見では、「「運営上の問題点」についての質
問に対して、園を運営する社会福祉法人かながわ共同会の草光純二理事長が、こう語気を強めた。
「決してないと私は思っている。軽々しくそう思うこと自体が非常に失礼で、無責任な発言。こと の本質を見誤る」(『時事通信』)
と発言しています。これでは、法人運営の改善など、期待できるはずもありません。
私たちは、以下のことを要請します。
(1)津久井やまゆり園利用者支援検証委員会の検証を継続すべきであり、 5 月 18 日の県議会厚生
常任委員会で表明した「最終報告は作成しない」との方針を撤回すべきです。
検証委員会の佐藤委員長は、津久井やまゆり園職員からの聞き取りを行う予定だったと語られています。虐待防止には、必須のことです。これを神奈川県が妨害するとしたら、それは、障害者虐待
防止法をないがしろにする行為であり、私たちは断じて許しません。
(2)5月18日の県の表明がどのような経緯で出されたのか、その反省も含めて、明らかにして ください。
(3)神奈川県は、6月26日に開かれた神奈川県議会の厚生常任委員会において、‘神奈川県障害
者施策審議会’に設置する‘障害者支援施設における利用者目線の支援推進検討部会’(以下、検討
部会)において、津久井やまゆり園も含む県立6施設の検証を行って行く、と表明されたと聞いて います。これについて、おたずねします。
① 検討部会の所掌事項の中には、検証という言葉が入っていません。これはどうしてなのでしょ うか。
改めて、所掌事項に、利用者支援の検証ということを、明確に記述してください。
②検討部会と並行して、‘津久井やまゆり園 利用者支援検証委員会’(以下、検証委員会)が最終報 告を出すまで活動を継続させるべきだと思いますが、この点についての見解を示してください。
③ 検証委員会のメンバーは、この検討部会に加わるのかどうか、おしえてください。
7 月 15 日までにご回答ください。
2020 年 6 月 29 日
精神科病院ついての質問状
★神戸市の神出病院について
本年3月5日、各紙報道は、神出病院における職員による患者虐待を報じました。
前日に、職員6人が準強制わいせつや監禁、暴力行為等処罰法違反により、警察に逮捕されたのでした。
「男性患者同士にキスをさせた」「無理やり性器をなめさせた」「檻付きのベッド(重さ106キロ)を逆さまにして患者を閉じ込めた」「トイレで裸にしてホースで水をかけた」という非人間的行為の数々が報道されて、加害者はその患者の反応が面白かったと言っているということでした。なお、ベッドに閉じ込められた
63 歳の人はその後亡くなっています。死因は不公表です。
このような病院内における虐待は、10年以上にわたって続いているとも言われます。
厚労省は、3月11日に、この事件について、精神・障害保健課長名の事務連絡を出されていますが、その後の取り組みも含めて質問いたします。
(1)精神保健福祉法第三十八条の六は、「厚生労働大臣又は都道府県知事」に、精神科病院における患者の処遇について、立ち入りを含めて調査する権限を与えていますが、神出病院の事件について、厚労省は、これに基づく調査を行いましたか。行っているならば、これにより把握した事実を述べてください。
この調査を行っていなければ、なぜ行わなかったのかを説明してください。
(2)精神保健福祉法第三十八条の七は、「厚生労働大臣又は都道府県知事は、精神科病院に入院中の者の処遇」について、改善命令を行う権限があることを規定しています。厚労省として、神出病院に対して、患者の処遇について、改善命令を出しましたか。
出したのであれば、その内容を明らかにしてください。改善命令を出していないのであれば、なぜ、改善命令を出さなかったのかについて、説明してください。
(3)神出病院の患者処遇の実態について、厚労省として、どのような実態をつかみ、現在どのような見解をお持ちか、述べてください。
(4)神出病院は、これまでしばしば、医療保護入院の在り方について、神戸市から不適当と指摘されてきました。また、逮捕された被告たちが裁判で、自分たちが就職する以前から、虐待が行われていた、と証言しています。こうした、過去から現在に至る神出病院の状況について、厚労省の認識を述べてください。また、こうした神出病院が、保険診療を行う機関として適切なのかどうかについても、見解を示してください。
(5)3月5日に報じられた事件について、神戸市の精神医療審査会は、患者からの訴えがなかったから、として、実態解明に動こうとしません。問題が明らかになったのだから、入院患者の状況を把握し、患者の話を聞くべきです。神戸市の調査でも、患者からの声を聴くことはありませんでした。病院側の改善計画においても、患者からの声を聞こうとはしていません。
これは、せいしんしょうがいしゃを人として扱わない姿勢であり、日本国憲法も障害者権利条約をも無視する姿勢だと言わざるをえません。こうした体質が、患者の虐待につながる根本原因であると考えますが、厚労省の見解を示してください。
(6) '障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律'の附則第二条では、
「政府は、学校、保育所等、医療機関、官公署等における障害者に対する虐待の防止等の体制の在り方並びに障害者の安全の確認又は安全の確保を実効的に行うための方策、・・・等のための制度について、この法律の施行後三年を目途として、児童虐待、高齢者虐待、配偶者からの暴力等の防止等に関する法制度全般の見直しの状況を踏まえ、この法律の施行状況等を勘案して検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」
と規定しています。
すでに、この法律施行から8年が経過しているにも関わらず、見直しは行われず、医療機関、とりわけ、精神科病院での虐待は後を絶ちません。厚労省は、こうした精神科病院における虐待については、その実態を把握して公表することさえしてきませんでした。
神出病院事件を契機に、 '障害者虐待防止法'を、以下の観点で改正すべきであると考えますが、厚労省の見解を示してください。
・第二条2項の「障害者虐待」の定義について、養護者、障害者福祉施設従事者等、使用者による虐待に加えて医療機関の職員、学校の職員、保育所の職員、官公署等の職員による虐待を加えること。
・虐待「を受けたと思われる障害者を発見した者」の行政への通報義務を、医療機関、学校、保育所、官公署等にも拡大すること
・これらの虐待状況については、毎年度公表するようにする。とりわけ、都道府県知事により、精神科病院における虐待の状況、この虐待に対して取った措置について、毎年度の公表を、早急に行うようにすること。
(7)ちてきしょうがいしゃの入所施設をめぐる虐待については、千葉県袖ケ浦市の県立障害者支援施設「袖ケ浦福祉センター」での虐待、神奈川県の津久井やまゆり園をはじめとする県の関係施設の虐待に関して、第3者委員会による検証をおこなっています。神出病院についても、外部の第3者による検証が必要なのではないか、と考えますが、厚労省の見解を示してください。
★「県立ひょうごこころの医療センター」における看護師による暴力事件について
8月5日、 NHK は、 '県立ひょうごこころの医療センター'で5月に起こった看護師による暴力事件を伝えました。同センターは、この日にこの看護師に処分を出したそうですが、この問題につき、質問いたします。
(1)厚労省は、精神保健福祉法第三十八条の六に基づく調査、あるいは、精神保健福祉法第三十八条の七に基づく改善命令をを行う予定はありますか。
(2)同センターの発表によれば、「看護師はことし5月、精神疾患で入院中の男性患者から顔を2回殴られたことに腹を立て、顔を殴り返して、右目のまわりの骨を折る全治2か月のけがを負わせた」とのことです。
厚労省として、把握している事実を説明してください。
(3)今回の事件がなぜ起こってしまったのか、また、過去にもこれに類する事件が
あったのかなどについて、厚労省の見解を示してください。
★精神科病院でのオンライン面会について
新型コロナウイルス感染を警戒して、精神科病院では、面会や外出の制限が行われています。そのため、 '精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第 37 条第1項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基
準'の「精神科病院入院患者の院外にある者との通信及び来院者との面会(以下「通信・面会」という )は、
「患者と家族、地域社会等との接触を保ち、医療上も重要な意義を有するとともに、患者の人権の観点からも重要な意義を有するものであり、原則として自由に行われることが必要である。」と記載されています。この法的基準が保障されていないのです。
日本国憲法第十八条前段は、「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。」と規定しているにもかかわらず、精神保健福祉法によって、強制入院が行われているのです。そうであるならば、面会の自由を保障するのは、国としての責務であるはずです。
しょうがいしゃの入所施設については、5月22日に、 '社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課'から
「障害者支援施設等におけるオンラインでの面会の実施について」が発出されています。ここでは、
「利用者の方とそのご家族等との間で、ご家庭にいながらオンライン面会(テレビ電話システムや Web アプリのビデオ通話機能等のインターネットを利用する面会)を行っていただくことが望ましいです。」とした上で、
「(1)必要となる備品等」、「(2)オンライン面会を行うにふさわしい環境」など、具体的な体制も記しています。
6月2日には、同局・同部の'精神・障害保健課'から「精神科医療機関における新型コロナウイルス感染症等へ対応について」
と言う事務連絡の中で、「(3)精神科医療機関で感染者が発生した場合に備えて、平時より、各医療機関において以下の感染防護体制について検討するよう促すこと。」の中で「・感染拡大防止のため、
家族等との面会を行う場合におけるオンラインによる面会の実施」と記載されているにすぎません。
(1)6月2日の事務連絡により、どの程度、精神科病院でのオンライン面会が行われているのか、厚労省が把握している実態を示してください。
(2)同じ'障害保健福祉部'内にありながら、どうして、 '精神・障害保健課'は、これほど、オンライン面会に消極的なのか、その理由を示してください。
(3)早急にオンライン面会を保障する措置を取るべきであると考えますが、厚労省としての見解を示
してください。
★宇都宮市内精神科病院での不適切診療問題についての厚労省の行政指導について
7月21日付の毎日新聞の地方版では、
「宇都宮市の精神科病院が入院患者に不適切な医療行為をしているとして、同市の元嘱託医、朝信泰昌精神科医が20日、行政指導を求める申出書を厚生労働省と県、同市に提出した。県庁で記者会見を開いた朝信医師は「市は多くの問題点を黙認している。不要な治療や入院が行われているのではないか」と訴えた。」
と報じました。とちぎテレビなども同趣旨の報道をして
います。
毎日新聞の記事では続けて、「申出書によると、同院では2015年1月、同市が生活保護法に基づく個別指導を実施した際、認知症治療に必要な検査が実施されていない事例が3件見つかった。また18年7月の指導でも、
長期入院患者9人のカルテについて、うつ病の記載があるのに抗うつ剤の処方がない
▽重度のアルツハイマー型認知症患者が任意で入院している
▽レセプト(診療報酬明細書)と同市に提出する書類で病名が異なる――
など複数の問題点が見つかったという。」とも記されています。
厚労省は、どのような行政指導を行ったのか、その内容を示してください。
まだ行っていないとすれば、いつ、どのような内容で行うつもりかを、示してください。
以上